優しさと当たり前
一番大切なものは目に見えない
そう言った王子様は
きっと何か大切なものを教えてくれたのに
私はそれを掴むことができない
それはもしかしたら
私の心の何処かにちゃんとあって
ほんとは持ってると確かめられないのに
知らないうちにそれを心の拠り所にしているのかもしれない
いつのまにか当たり前になって
優しさとか思いやりとか
気が付いたら一番大事にしたいはずの人から
それはずっと遠ざかっている
わかってるよね、私があなたを想ってること
それで全てが通じるなら
優しさも思いやりも要らないと思う?
そんな淋しい世界には生きたくないのに
それを知らない誰かに向けることを優先してないかな
相手に求めすぎちゃだめだよ、
疲れちゃうからね
大人でいてほしいって言ったって
子供になりたいときもあるだろう
私のすべてを受け入れてなんて言わないから。
そういったって、どこかで何かを期待して
求めてることを考えてごらんよ
それはきっと相手もおなじで
ついでに言えば私だって
全て相手の期待通りになんて動けない
相手の全部を受け入れようなんて
それもまた無茶なことだろう
私たちは本当に
いつのまにか一番大事にしたいはずの人に
優しくすることを忘れて
ほんとはどうでもいいかもしれない人への礼儀を
優先させてしまう
大事にしたい人なのに
大事にできてない自分を見つけて
昔ならもしかしたら
もっと優しくできていたことを思い出して
何が変わったのかな
関係が変わって距離が変わって
想いは変わらないのに優しさは変わってしまうの?
この関係が
あなたがいることが
出会ったことが
当たり前じゃないと、頭のどこかでわかっていても
日々繰り広げられるたくさんの偶然に
出逢いに、翻弄されてしまう
得たものを
一線をこえたものを
「普通」にしてしまって
一緒にいてくれることを
仲良くしてくれること、支えてくれることを
「当たり前」にしてしまって
新しい出会いを大事にするなとは言わないよ
だけど本当に大切にしたいと思ったら
自らできないかしら
そんなすべてに気を使っていたら疲れちゃうって
それを「気を使う」とか言わなくていいくらい
想いが素直に行動にならないかしら
なるんじゃないかな
優しい人ね、って
その言葉がどんな私を見てるのか
私にはわからない
だけどそれならいつだって
あなたにとってそういう私でいられたら
私も嬉しいと思うんだ
大切なことってなんだと思う?
真心とか思いやりの心とか
そういうことだろうか
違うかもしれないな
だけどね
それは目に見えなくても
きっとあたたかくてやさしいものなんじゃないかと
思うんだよ